なぜマイルールを守れないのか
人間だれしも自分の間違いは認めたくないものです。
特に、リスクのある投資をしようと考えている方は、自分の能力に自信があるためなおさら間違いを認めたくないと思う傾向が高いでしょう。
ですから、能力が高くて自分に自信のある人ほどルールを守れない傾向があります。
自分がそういう傾向にあるかもしれないと思っている方は、よく聞いてください。
短期トレードで成功する人は、能力の高い人ではないんです。
むしろ自分の判断に自信が無くて、常に周りの人はどう考えているんだろうと気にしている気の小さい人のほうが成功するのです。
多くの人は実際の値動きが自分の予想と逆になった時に、自分に都合のいい解釈をして間違いだと認めるまでにしばらく様子を見て、損失を拡大させてしまいます。
これはイレギュラーな動きで一時的に逆に動いてるだけで、必ず正常な値動きになるはずだとか、おかしいなんでそうなるんだとか感情的になり、ルール通り損切り出来なかったり、逆に自分勝手な理屈でこれは買い増しのチャンスだとか、ここまで来たらもう止まるだろうとか自分勝手な予測で更に損失を拡大させてしまいます。
それなりの経験、知識がありながら実際のトレードでは上手くいかずに秘中の秘を希望される方には、ルールを守れない傾向の方が多いです。
いくら勝てる手法を手に入れても、ルールを守らなければ決して勝てる投資家にはなれません。
例えルール通りトレードして損失を出しても、それは失敗ではありません。
100％勝てるトレードなどありません。何度でも損切りしてください。
1番良くないのは、この前はこう動いたから今回もそう動くかもしれないからとルールと逆のトレードをすることです。
そういうようにルールに例外を作ってトレードをしている方は、絶対に勝てるようにはなりません。
トレードルールとは、自分自身との約束です。
他人との約束もそうですが、自分との約束も必ず守る人間になってください。
最初のうちは、トレードが上手くいくかどうかはどうでもいいことなんです。
何度も書きますが、トレードルールを守っていられたかということが重要なんです。
そして自分の感情に関係なく取引ルールを守って反射的に注文を出せるようになって、初めて実戦に参加する資格を得られたと考えてください。
そして、何年もの取引経験がありながらルールを守れず勝てないでいるという方は、よく肝に銘じてください。
ルールを守ることで全てが変わり、そこからこれからのあなたの人生が変わっていきます。
ルールを作る ルールを守る
FXトレードを含む投資の世界では、トレードルールを守れない人間は必ず失敗者になります。
初心者が実際にFXトレードをするために一番必要なことは何かと聞かれれば、私は自分勝手なトレードを防ぐためのトレードルールを作ることと答えます。
そして失敗しないために最も重要なことは何かと聞かれれば、自分の作ったルールを守ることと答えます。
プロのトレーダーは、必ず会社の設定したルールに従ってトレードしています。
個人投資家でもセミプロレベル以上の投資家は、必ず設定しているはずです。
ルールを作らずに己の感情だけで取引きを繰り返していけば、必ず取り返しのつかない大失敗に遇います。
投資に100％はありません。
どんなに腕のいいトレーダーでも、未来を透視出来ない限りは不測の事態に遭遇し、損切りしなければならない場面に必ず遭遇します。
もしあなたが天才的な才能を持っていて、トレードを始めてから連戦連勝で負け知らずだったとします。
そこが怖いんです。
連戦連勝で負け知らずだとうぬぼれと油断が生まれ、たまに自分の予測と逆に動いたとしても、なんだかんだ自分に都合のいい読みをして、なかなか自分のミスを認めたくなくなります。
そしてどんどん損失が膨らみだすと、今度は損失額が大きすぎてなかなか損失を確定させる判断が出せなくなります。
そしてずるずる判断が遅れ、もう駄目だというところでやっと損切りとなり、たった一回の失敗でそれまでの利益をすべて失うという事態に陥るのです。
人間は誰しも自分の間違いは認めたくないのが、心理だと思います。
もちろん投資で損をするのも嫌です。
ですが、投資で成功するには逆に日常的に損切りを出来るようにならなければ、どんなに勝率が高くても一度のミスで損切りが遅れ、多くを失い結局儲けられない投資家になります。
ましてや勝率の高くない方は、確実に資金を失くします。
ですから、自分勝手な判断でその場その場のトレードを繰り返さないために、自分を縛る取引ルールを作ることが大切です。
このルールは、経験を重ねるうちにどんどん増えていきます。
失敗するたびになぜ失敗したのか、失敗しないためにはどうすればよかったのかを考えて、より完璧なものを作るように日々更新していくものなんです。
一番大切なのは損切りのルール
私は柔道の経験があり有段者でもありますが、柔道で初めに教わることは受け身です。
柔道などの格闘技を学びたいと考える方は、ほとんどが強くなりたいという思いで始めると思いますが、強くなるための技を覚える以前に、身の安全を守るための受け身をしっかり出来るようにならなければ次の段階へは進めません。
FXを始めようと考えている方もお金を稼ぎたいという思いで始めるのでしょうが、投資をするにあたっても、身の安全を守るため、大怪我をしないために作る取引ルールの中で一番大切なのは損切りのルールです。
損切りは一番精神的に抵抗のある決断ですが、これが出来ない人はトレードをやめるべきです。
「もう少し時間が経てばもどるだろう（もどって欲しい！）」と 思っているうちに、運良く願いがかなってもどってきて損失をまのがれたとします。
ですがこれは単なる偶然で、自分の実力とは全く関係ありません。
あなたの投資スキルにとっては、むしろマイナスです。
前項でも書いていますが、この先一度のミスで資金の大半を失うことになりかねないからです。
あの時は我慢したおかげで、結果的に損をまのがれて逆に儲かったから今回も我慢すればなんとかなるだろう。
果たして何とかなるでしょうか？
なんとかなるかもしれません。
そして次も何とかなるでしょうか？
なんとかなるかもしれません。
ただし、こんなことを繰り返していたら行き着く先は、大損失を被ってのマーケットからの退場です。
戻りに入る可能性は常にありますが、先の分からない可能性に希望を持ってはいけません。
そんなものは投資ではありません。
運任せのギャンブルと一緒です。
私にも損切りのルールは複数あって、それに該当した時は即実施するように心掛けています。
実際には、決済という意味では利益確定も損切りも同じと考えていますので、逆に動く空気を感じたら即決済するというスタンスでいますが、それが遅れて損失額が大きくなったとしても、ぐだぐだ考える前に自分に納得させ強制的に決済させる為のルールです。
早め早めに損切りして、取り返しのつかないような大損害をこうむらなければ、何度失敗してもやり直せると同時に、失敗を経験することによってその後の投資に大いにプラスになります。
小さな失敗はきちっと検証することにより、大きな財産に変わっていきます。
しかし、取り返しのつかないような大失敗はだめです。
最初のうちは利益を上げる事より、ルール通りきちっと損切り出来るかが重要なんです。
これからFXを始めようと思っている方には、先ずはきっちりルール通り損切りする訓練のつもりで、損切りが確実にできるようになるまでデモトレードをして、自分に合った損切りルールを確立してから実際のトレードをすることをお勧めします。
勝てるトレードルールを守れればFXで資産が築ける
勝てるトレードルールを作り、それを守れさえすれば、勝てる投資家になれます。
違う言い方をすれば、いくら勝てるトレードルールを作っていても、それを守れなければ勝てる投資家にはなれないということです。
私は今までに失敗をするたびに、なぜ失敗したのかを分析して、自分はこういう時にこういう失敗をする性格だからこういうことは禁止にしよう。とか書きためてきて4つのルールに分けてまとめています。
表題は原則、エントリー、決済、禁止事項というようにそれぞれ分けて書いていていつもすぐ目を通せるようにしています。
このルールというものはその人の性格によって違うのは当然ですが、私のトレードルールが是非ほしいというかたは、株式トレードのページで公開していますので参考にしてください。