CD値について


 エンジンの最高速テストをしていた時に、気がついたことがあります。
 それはS16Rを装着したマシンで、湾岸を下っているときのことでした。シャシーは86、ボディはBackyardを選んだのですが、エンジンの非力さのせいで、どうしても最高速までフケなかったのです。そこでスペックを見直し、ボディをCD値の少ないSTARに換えてやることにしました。
 すると、どうでしょう。加速も最終到達速度も、Backyardに劣ってしまうではありませんか。STARのCD値は0.32、かたやBackyardは0.37です。これは妙です。
 そこで、いつものごとく桜木町UORで、比較テストをしてみることにしました。選択したボディはSTAR(0.32)・Wagon660(0.37)・Backyard-SP(0.37)の3種類。やはりタイム差が大きく出るように、エンジンは非力なKA6、シャシーはタイヤ径が大きく加速の悪いELE2を使ってみました。ソケットには何も装着していません。車重は1485kgです。
 以下がその結果です。

 Wagon660 DownForce F/R:3/5 CD:0.37 Time:24"858
 STAR DownForce F/R:3/6 CD:0.32 Time:24"825
 Backyard-SP DownForce F/R:4/6 CD:0.37 Time:24"792

 うーん…、Wagon660は予想どおりの結果だけど、やはりSTARよりもBackyardの方が速いようです。そこで、対象を後の二つだけに絞って、更に追求してみましょう。
 STARとBackyard、この二つの違いはCD値とフロントのダウンフォース。あと、加速に影響があると考えられるのは、車高の差によるシフトアップ時の車体のおじぎくらいです。
 まずは一番影響の少なそうな、車体のおじぎから検証してみましょう。上記のセッティングに、YOROSHIKUを追加して計測してみました。
 が、タイム変らず。まあ、最初から期待していませんでしたが(笑)。とりあえず、車体の前後のおじぎは、あまり加速に影響を与えないようです。
 次にCD値とダウンフォース、これらは切り離してセッティングすることが難しいので、エアロの違い等、何種類かのセッティングを組んで計測してみました。ただし、車重がファクターにならないよう、色々なパーツを使って、先と同じ1485kgに統一してあります。

 STAR+typeELE2+KA6
 装着パーツ:G-Effect F-Defuser Carbon-OLD A-Window Backet-EZ B-Diet/-10
 DownForce F/R:4/6 CD:0.31 Time:24"825
 装着パーツ:G-Effect F-Defuser Carbon-GT Backet-RS B-Diet/-10 EX-Wing-C
 DownForce F/R:4/7 CD:0.30 Time:24"825
 装着パーツ:G-Effect F-Defuser Carbon-GT CFRP-Bonnet B-Diet/-10
 EX-Wing-E
 DownForce F/R:5/7 CD:0.30 Time:24"825

 全然タイムに差が出ません。なんということでしょう。こうなったらヤケです。禁断のエアロを使ってみましょう。

 装着パーツ:G-Effect F-Defuser Aero-Diablo Weight/100 A-Window Backet-EZ
 B-Diet/40 C-Diet/40
 DownForce F/R:5/8 CD:0.30 Time:24"792

 ようやくタイムが縮まりました。で、ちょっと待ってください。これ、Backyardのどノーマルと、同じタイムです。ダウンフォースもCD値も、これだけの差があるというのに。どういうことなのでしょう?
 そうです。そんな時にはチュートリアルビデオの登場です。そこでは藤沢先輩曰く、

「車体の大きさが同じぐらいの場合、CD値が小さい方が空気の抵抗は少なくなる」

 車体の大きさが同じぐらいの場合!?
 つまりCD値が同じでも、車体の大きさで、空気抵抗値は全然違うということで!
 つまりCD値というのは、ふりかけ程度にしか参考にならないということで!
 つまり今までの実験は、まったく役に立たないということで!!

 チュートリアル、一番最初に見ておくべきでした…。
 まあ、うだうだ言っていても始まりません。こうなれば、やるべきことはただ一つ。そう、全ボディの比較調査です。
 ここでも公平を期すため、エンジンはKA6、シャシーはデフォルトのtype-86を選択。さらに、ウェイト・ダイエット・軽量化パーツの他に、Money-BagやNAVIまで使って、車重を1000kgに統一してあります。つまり、純粋にボディの空力ポテンシャルだけの比較をしてみたわけです。
 以下がその比較表で、上がCD値別、下がダウンフォース別になっております。

CD\Time 19"892 19"925 19"958 20"003 20"036 20"069 20"192 20"492
0.30   RZ-3000            
0.31 Seven-FD Zeta3000            
0.32 HighwayStar Celine
X1800
STAR
COSMIC
WR-2000
Danger-V        
0.33     Sil-14
CVC1600
Cancer
Dark2
Evo-2000G
       
0.34   SW-2000 GRA1800
Seven-RX
Limousine        
0.35   SOUTHER   Scuderia12
Monster-R
Avenue      
0.36       32typeGT 33typeGT      
0.37 Backyard-SP     86-Lev
86Thunder
RS2000
Wagon660
32typeR
33typeR
  Elephant  
0.38     Micro-GT Zeta2400        
0.39         Germany RS     TRUCK
0.40           CoroCoro    
0.44       Black Dragon        

\Time
DF F/R
19"892 19"925 19"958 20"003 20"036 20"069 20"192 20"492
3/5     Micro-GT Zeta2400 Wagon660 CoroCoro Elephant  
3/6   SW-2000 STAR
Sil-14
86-Lev
86-Thunder
RS2000
Avenue
Germany RS
    TRUCK
4/6 Backyard-SP Celine
Zeta3000
SOUTHER
CVC1600
GRA1800
Seven-RX
WR-2000
Cancer
Dark2
32typeGT
Evo-2000G
Black Dragon
Danger-V
Scuderia12
       
4/7 HighwayStar
Seven-FD
RZ-3000
X1800
COSMIC   33typeGT
32typeR
33typeR
     
4/8       Limousine        
7/10       Monster-R        


 とまあ、こんな結果になりました。
 上の表は、予想通りでしたね。CD値の低いボディは、加速抵抗が低い傾向にあるようです。ただ、20"003秒台のように、かなりバラツキも出ていますが。とりあえず、左下に位置するボディほど、CD値修正が入る前の基本性能が高い、と言えると思います。
 下の表は…、傾向もなにもありませんね(笑)。はっきり言って、無意味な調査になってしまいました。まあ、四角いボディは、速度を追求していないという、あたりまえ過ぎる結果が出ただけです。

 以上のことから出た結論です。
 19"925秒台までの9つのボディは、育てておいて損は無いと。あとは、まあ、皆さんの好きずきってところですね(笑)。

 結局のところ、重量とかを考えると、Backyard-SPが一番優秀なボディになるということなんですが。



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