回顧2015




 映画は例年になく見れなかった去年より本数が減った。
 ベストテンが揃うのか不安だったが、選んでみるとそこまでではなかった。ちゃんと最終ノミネートは10本をはみ出したりした。
 来年こそ単純にもう少し本数を見たい。

 「罪の手触り」は最初はもっと順位が低かった。よくある有機的連関に欠けるきらいがあるという欠点だったのだが、よく考えたらこの映画はわざとこのようなオムニバスにしているのだと思った。そうすることで同時多発的に、つまり中国全土で深刻な問題が発生していることを表現しているのだということに思い至った。ここはあえて有機的連関を捨て去らねばいけないのだ。そう考えたら急に1位にジャンプアップした。

 大長編をやめて前編と後篇に分けるのが最近の流行か。もっぱら興業的要請だろうが。
 「寄生獣」は去年いったんは前編をベストテンに入れたのだが、すぐに園子温監督作品を忘れていたことに気付いて押し出されてしまったのだが、まだ後篇が残ってるからいいかと思ったら、後篇は今年入れる余地がなかった。が、その見せ方に工夫する構成には感心した。

 「岸辺の旅」は今回も黒沢清監督のユーモアにやられた恰好。





 






2015候補作およびベストテン発表!



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